盗人花見―八丁堀夫婦ごよみ

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出版社: 角川春樹事務所
苦難を経て家族のまとまりを築いた柳川家の正月は、幸せに満ちていた。ある日、美佐と徳太郎が通う手習い所で、学友の新之助による文鎮の窃盗事件が起きる。父の山野道薫はかつて藩医だったが、今は多忙な町医者だ。山野を出所とする阿片が出回っているという噂から、卯一郎は探索を命じられるのだが・・・・・・。(「初夢見立て」)。春真っ盛りの花見の折、黒蛇の春太郎一味の潜状場所を摑んだ南町奉行所では、大捕物の準備が進む。だが一味と通じた同心の罠により、卯一郎の目前で美佐が人質に取られてしまう(「盗人花見」)。家族の絆と季節の風情が心に染みる傑作シリーズ第三弾(全四話収録)。